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しゃぼんのころ

〔神奈川〕2010年526-31日/STスポット

撮影:飯田浩一

▽ パンフレットより(藤田貴大)

「しゃぼんのころ」


本作品は、前作の『たゆたう、もえる』までの試みとは、たぶん違ってきていて。たぶん、っていうのは、明確に、そう、とは言い切れないって意味で。今までを断ち切って、全く変わって、今に至るわけでもなくて。でも、違ってきているっていうのは、その変容していく様子を、今の自分たちの現場から、どうやら感じることができているからである。
変容していくっていう僕らの今と『しゃぼんのころ』。
『しゃぼんのころ』は中学生たちの三日間の話。
急速にココロとカラダを前進させてゆく中学生。
濃密な時間の中、あの頃の僕や、僕の周りの人たちは、どう変わってきたのか。あの人との距離はどうだったのかとか、なんでだろう、なんでだろう、と、やっぱり、今だって、思い出しの作業は果てしなく続いているのだけど、続いていくし、その作業の経過、それそのものが、作品であって、そこを、僕らも、今日ご来場いただいたみなさんも、通過、していくのだなぁ。と、確認もしつつ。2010年代の一年目。もう5月。コドモたちが学校に通ったりしている。相変わらず。
『しゃぼんのころ』に出てくる人物たちの、孵化していく感じ、これはちょっと、マームとジプシーがこれから変容してゆくための、第一歩目だと、僕は勝手ながら考えていて。紛れもなく、この物語は、これから、の話なんだと。
やっぱりでも、思い出しているのは、あの頃。風景が反転して白かったような、あの頃なんだ。なぁ。あぁ。

2010.5.16 藤田貴大

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出演

青柳いづみ 伊野香織 荻原 綾
斎藤章子 召田実子 吉田聡子
尾野島慎太朗 波佐谷 聡 横山 真

スタッフ

作・演出/藤田貴大


舞台監督/森山香緒梨
照明/吉成陽子
音響/角田里枝
演出助手/吉田彩乃 舘 巴絵
宣伝美術/本橋若子
制作/林 香菜
提携/
STスポット
協力/
NINGENDAYO.

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