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四月生まれの雷

〔東京〕2022年4月15日-17日・4月29日-5月1日/LUMINE0

▽ WEBサイトより(藤田貴大)

「四月生まれの雷」

遠く響く雷鳴が耳まで届く、四月。窓よりずっと向こうだった、たったいま生まれた雷がどこか丘に落ちたのは。その瞬間、駆け巡って渦巻いた、まだ名前のない感情は激しかった。わたしは、わたしたちは、その音を。ここで、この部屋で聞いていることしかできないのだろうか。光に触れることができないように。身体の内側には、冷めようのない熱がたしかに在るのを感じるのに。居ても立っても居られないから、外へ出ようとおもった。いまだったら手をのばせる気がした。どこか丘に落ちた、音まで。光まで。靴を履いて。扉をあけて。瞬きすることさえ忘れてしまいたい。たとえば、新宿まで歩いていく。あるいは、新宿にて待っている。

2022.3.22 藤田貴大

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▽ 「てんとてん〜」パンフレットより(藤田貴大)

ひかりには響きがあるとおもう
あてはまる町も、ずいぶんかわったようにおもう

10年が経った、現在
まだ、ぼくはこの作品に期待している
この作品に響く、ひかりについて

そこに立ち尽くして
途方に暮れていても

てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。
そのなかに、つまっている、いくつもの。
ことなった、世界。および、ひかりについて。

この言葉以上の言葉を、ぼくはまだ知らない

2022.4.10 藤田貴大

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▽ 「Light house」パンフレットより(藤田貴大)

だれかの声に耳を澄ますと、そのひとの日々の匂いがする
そのだれかは、わたしやあなたのすぐ隣りにいる
もうすこしで、夜が明ける もちろん、そこに拍手はない
海が海であることに拍手はないように
「ひかりが聞こえるか?」ひかりがひかりであることにも拍手なんてない

「ひかりが聞こえるか?」けれども、ここまでひかりは届いていた

届いている

2022.3.6 藤田貴大

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出演

「てんとてん〜」
荻原綾 尾野島慎太朗 成田亜佑美
波佐谷聡 召田実子 吉田聡子


「Light house」
青柳いづみ 豊田エリー 山本直寛 召田実子
小川恵祐 鳥井由美子 又吉美輪 リマ冴羅

小金沢健人 夕夏


Exhibition「四月生まれの雷」
Voice 青柳いづみ

スタッフ

「てんとてん〜」


作・演出/藤田貴大
衣装/suzuki takayuki
照明/南香織(LICHT-ER)
音響/星野大輔
映像/召田実子
舞台監督/熊木進


照明オペレーター/小谷中直美
音響オペレーター/櫻内憧海
映像オペレーター/宮田真理子


ロゴデザイン/名久井直子
パンフレットデザイン/青柳いづみ 六月


「Light house」


作・演出/藤田貴大
環境演出/小金沢健人
サウンドスケープ・音響/東岳志(山食音)
照明/南香織(LICHT-ER)
衣装/橘田優子(kitta)
映像/宮田真理子
ヘアメイク/赤間直幸
舞台監督/原口佳子 熊木進


舞台部/船津健太
アシスタント/森山香緒梨
音響部/木塚國人
衣装部/若林佐知子 齋藤章子


宣伝写真/岡本尚文
宣伝美術/川名潤
特設WEBサイト/伊藤眸
パンフレットデザイン/青柳いづみ 六月


エンディング曲 SOREMOMATAYOSHI


Exhibition「四月生まれの雷」
Text: 藤田貴大


制作 林香菜 古閑詩織 飯塚なな子
主催 合同会社マームとジプシー
共催 LUMINE0

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