「この再演、腹痛しまくり」
この作品はわりと腹に効く、いや、効く、とは意味としては逆で、腹痛を促してくるんですよね。でももしかしたら再演とは、そういう、腹痛伴う作業かもしれなくて、僕はだから腹痛を良しとします。と、このように宣言します。
作品を再演をするという作業は、僕ら、日々、お稽古を繰り返している人間にとっては、なんら特別なことではないように思えます。
僕らは日々、複数人が一ヶ所に集まって、同じことを何度も、再演しています。それが練習だろうが、本番だろうが、関係なく、ずっと再演しています。だから、なんら、特別なことではないように思えます。
上演を繰り返すことも。
場面を繰り返すことも。
言葉を繰り返すことも。
動作を繰り返すことも。
なんら、特別なことではないように思えます。
それは日々、同じようなことを繰り返すように。
そして、
ある記憶が頭の中で何度も繰り返されるように。
反復というループの中で、多少ズレていく色々があったとしても。
人は毎日、なんらかの再演を繰り返しているように思うのです。
とはいえ再演はとても疲れますね。腹痛伴う再演作業を、どうぞ。
2012.2.11 藤田貴大