2026/04/24
じゃあ、とにかく建ててみよう。
段ボールをここまで切り出すだけで、めちゃくちゃ時間がかかったけど、これで「全然建たなかった」ってなったら、どうしよう?

これ、これまでの作品の中でも、一番簡素な舞台美術かもね。段ボールはもらってきたやつだから、テープ代ぐらいしかお金はかかってないんだよ。これ、プラスチック製のキットも売ってるんだけど、5万円近くするからね。いや、ここまで切り出した労力と日数を考えると、5万円は安いって話ではあるんだけど。
ただ――僕はもう、ばあちゃんの火葬から帰ってきた日からずっと、この段ボールハウスのことを考えてたんだよ。あの時期は『Curtain Call』の稽古期間中で、俳優の皆は、僕が北海道から帰ってくるのを待っててくれて。でも、僕は帰りの飛行機で段ボールハウスをつくる動画ばっか見てたから、帰ってくるなり段ボールハウスの話をして――あのとき皆、ドン引きしてただろうな。「段ボールハウスって何?」って。




これ、「ひとりでつくる」って豪語してたのが恥ずかしいわ。めちゃくちゃ皆に手伝ってもらってる。
この三角形を組み合わせて、五角形と六角形を作るんだけど――今日はとりあえず、ガムテープで貼り合わせてみよう。端っこを養生テープで補強しておいて、その上からガムテープで貼り合わせる。本番では何で留めるかってことは、稽古を進めながら考えよう。

やっぱり、こうやって六角形にした時点で、ちょっと立体が始まっちゃってるんだよね。平面だったものが立体になって、それがまた平面に戻るってことに意味がある気がするから、なるべく三角形の状態にバラせるようにしておきたいんだよ。
ちょっと――想像よりでかいな、これ。どこから組み立てればいいんだろう。想像では一番上の部分から組み立てるイメージだったけど、ちょっと、それは無理っぽいね。
だとしたら、一番下からやるしかないね。これとこれを繋げた部分が、底辺になる。そこからパーツを繋げていく。それで、ここに台形が入る。入るよね? そこから帯みたいに繋げていって――そこに三角形が入る。で、こっちにもうひとつ、五角形が入るはずなんだけど。

いや、これ、手が足りないな。上演ごとにこれを建てるの、大変過ぎる。
絶対にこのタイミングで話すことじゃないんだけど――この作品は、海外ツアーをやりたいなと思ってるのね。海外に行くときに、その国で段ボールを集めておいてもらったら、舞台美術を持って行かなくても上演できるんじゃないかと思ってたんだよね。どの国でも、この段ボールの切り出し作業から始める、っていう。今そんな話されても、「やりたくない」って話にしかならないと思うけど。
海外に行くときの荷物の量を、どれだけ減らせるか。この10数年、そのことばっか考えてるんだよね。それがもはや、人生のテーマになってきてる気がする。