2020/02/08
Prologue///early morning

まだ 夜の匂いがする
アスファルトを 走らせて
鼻のおくに かんじる
つめたさと あの日の呼吸
色じゃない色のなかを
Chapter 1///morning

まだ調味料の匂いが しない
モップがけと 洗剤
キッチンの灯りと音
窓のそと せわしく行き交う
町じゅうが うごめいている
Chapter 2///daytime

どうでもいい話題が心地いい
なんだって意味があるなんて
息苦しいし くだらない
意味がない時間がほしい
ただそのことで 笑ってたい
Chapter 3///evening

日が暮れていくのを
みていると どうしてか
せつなくなってくる
いつものことなのに
どうしてだろう なぜか
Chapter 4///night

夜が訪れると 町の表情が
ひとびとも どことなく
きょうという 一日のこと
すこし 振り返りながら
からだを緩めていくような
Chapter 5///midnight

お店が閉まって ひとりでいる
みんなが帰って 寝静まった
深夜だった あれも深夜だった
あらゆる深夜を 巡ってきた
どうしても 思い出されるのは
Epilogue///next morning

朝のことを 朝だとかんじる
それは夜と すこしだけ決別
できたから かもしれないと
わたしたちはこの循環のなかに
やはり身を置き ゆだねている

(Art directed by Naoko Nakui/Photo by Sayuki Inoue)